最終更新日 2013/4/15
 日数計算
債券の経過利息、利息計算時の日数の考え方
経過日数/年日数 の基準
(正直あまり自信の無い項目です)

Act/365
  • 日本国債は本方式が主流
  • 利払日から受渡日までを、実際の日数(閏日含む)で求める
  • 1年は365日とする

Act/Act
  • 利払日から受渡日までを、実際の日数(閏日含む)で求める
  • 1年は、閏年の場合は366日とする 閏年以外は365日とする
  • 閏年の判定
    ・計算の期間が1年以下の場合
     利払日から受渡日の間に閏日がある場合、閏年と判定します。

    ・計算の期間が1年より長い場合(滅多に無いと思いますが…)
     不明
     例えば、2012/02/01~2014/3/20 の期間を考える場合2012は閏年ですが
     年日数は365?、366?のどちら?
     
     恐らく、経過日数 ÷ 年日数 を残存年数を求めると考え、以下の2パターンのいずれかになると思います

     パターン1 計算期間初日から応答日で年を求め残りを考える
     2012/2/1~2014/2/1 = 2年
     2014/2/1~2014/3/20 = 46日  閏日が無いので、46÷365 = 0.12602739
     2012/2/1~2014/3/20 の残存年数は、2.12602739

     パターン2 計算期間終了日から応答日で年を求め残りを考える
     2012/3/20~2014/3/20 = 2年
     2012/2/1~2012/3/20 = 47日  閏日があるので、47÷366 = 0.12841530
     2012/2/1~2014/3/20 の残存年数は、2.12841530

Act/Act(年日数のカウントが特殊な場合)
  • 利払日から受渡日までを、実際の日数(閏日含む)で求める
  • 1年は 利払期間×年利払いの回数
  •  年2回利払の債券で、利払間日数が184日(片端)の場合、年日数は184×2=368日

30/360
  • 利払日から受渡日までを、1ヵ月を30日として求める
  • 1/28~3/1 = 33日
    (初日不算入の片端で、1月は2(29、30日分 31日は数えない)、2月は30(30日とする)、3月は1 の計33日)

    ただし、以下は例外
    ・例外1 計算期間終了日が2月末の場合、計算期間終了月は実日数で数える
     2月末日は、閏年の場合2/29、閏年以外は2/28 以下例は2/28が末日とします。
     1/28~2/28 = 30日
      (初日不算入の片端で、1月は2、2月は28(30ではない) の計30日)

    ・例外2 計算期間初日が30、31日以外で、計算期間終了日が31日の場合、計算期間終了月は実日数で数える
     1/28~3/31 = 63日
      (初日不算入の片端で、1月は2、2月は30、3月は31(30ではない) の計63日)

    ・例外3 計算期間初日が2月末の場合、2/30日として数える
     2/28~3/31 = 30日
      (初日不算入の片端で、2月は0、3月は30(2/30扱いになるため、例外2は適用されない) の計30日)

    参考:2/28~3/1=1日 3/30~3/31=0日 3/30~4/1=1日 3/31~4/1=1日

  • 1年は360日とする

30E/360(ユーロ方式)
  • 利払日から受渡日までを、1ヵ月を30日として求める
  • 30/360と異なり、計算期間初日、終了日に関わらず1ヵ月は30日であるものとする。
    2/28~3/31 = 32日
    (初日不算入の片端で、2月は2(30日まであると考える)、3月は30(30日で数える) の計32日)

    でも、以下だけは例外
    ・例外 計算期間終了日が2月末の場合、計算期間終了月は実日数で数える
     1/28~2/28 = 30日
     (初日不算入の片端で、1月は2、2月は28(30ではない) の計30日)

    参考:2/28~3/1=3日 3/30~3/31=0日 3/30~4/1=1日 3/31~4/1=1日

  • 1年は360日とする
30E/360(ISDA方式)
  • 利払日から受渡日までを、1ヵ月を30日として求める
  • 基本的に30E/360(ユーロ方式)と同一だが、計算期間初日、終了日が2月末の場合は2月30日を起点として考える
    2/28~3/31 = 30日
    (初日不算入の片端で、2月は0(2/30日開始と考える)、3月は30(30日で数える) の計30日)

    例外として、計算期間終了日が満期日で2月末の場合は30日にはしない

    参考:2/28~3/1=1日 3/30~3/31=0日 3/30~4/1=1日 3/31~4/1=1日

  • 1年は360日とする

30E+/360 
  • 利払日から受渡日までを、1ヵ月を30日として求める
    30E/360との違いは、計算期間終了日が31日の時は、翌1日として考える

  • 参考:2/28~3/1=3日 3/30~3/31=1日(3/31を4/1として考える) 3/30~4/1=1日 3/31~4/1=1日

  • 1年は360日とする

 片端 両端
利払期間の日数の数え方

片端(初日不算入)
  • ある利払期間の日数を数える場合、初日を除いて数える
  • 片端と言えば、暗黙の了解でこちらの初日不算入のこと
    9/20~10/10を片端(初日不算入)で数えた場合、9/21~10/10の20日
片端(終日を除く場合)
  • ある利払期間の日数を数える場合、終日を除いて数える
  • 稀にある
    9/20~10/10を片端(終日を除く場合)で数えた場合、9/20~10/9の20日
両端
  • ある期間の日数を数える場合、初日、終日共に含めて考える
  • 9/20~10/10を両端で数えた場合、9/20~10/10の21日
  • ただし債券の場合は、初回利払いや、最終利払い、の時のみ両端になる場合がある程度
    全ての利払いが両端になる物は無い
    (初回利払いは、発行日~利払日で考えるが、発行日も数える場合は、初回利払いのみ両端の扱いになる)

片端の初日不算入と終日を除く場合では、期末の未収の計算等に使う日数計算で差が出る
未収利息の計算で9/30時点の経過日数を求めるとして、9/20~9/30を数える場合、
未収計算時の末日9/30はどの日数の数え方でも含むので以下になる

片端(初日不算入) : 9/21~9/30の9日
片端(終日は除く) : 9/20~9/30の10日
両端  : 9/20~9/30の10日


 利払日の休日考慮
債券の利払日が休日になる場合の調整方法

翌営業日(Following)
  • 利払日が休日の場合は、翌営業日を利払日とする

翌営業日 月替わり前営業日(Modified Following)
  • 利払日が休日の場合は、翌営業日を利払日とする
  • ただし、翌営業日にすると月が変わる場合は、前営業日を利払日とする
  • 4/30、10/30が利払日の銘柄について
    2012/4/30(振替休日)の利払日を翌営業日にした場合、2012/5/1になり月が変わるため
    この場合は、2012/4/27を利払日とする

前営業日(Preceding)
  • 利払日が休日の場合は、前営業日を利払日とする

前営業日 月替わり翌営業日(Modified Preceding)
  • 利払日が休日の場合は、前営業日を利払日とする
  • ただし、前営業日にすると月が変わる場合は、翌営業日を利払日とする


債券の利息計算に関わる利払日の調整方法
利払日が休日のため変更の場合に、経過利息や日割りの利息を計算する際の基準の日をどうするか

調整しない(unadjusted)
  • 日本国債はこちらが主流
  • 利払日が休日のため変更の場合でも、経過利息や日割りの利息計算は変更前の利払日で考える

調整する(adjusted)
  • 利払日が休日のため変更の場合、経過利息や日割りの利息計算も変更後の利払日で考える

 例
利払日4/21、10/21の年2回利払の銘柄について
2012年度の利払日は、2012/4/21(土)、2012/10/21(日)となる

ここでこの銘柄の募集要項に以下のような記載があった場合
・利払日が休日の場合は翌営業日とする
・利息を計算する場合は休日の考慮を行わなず、実際の日数の片端で計算し年日数は365日とする
(act/365 Following unadjusted 利付固定の日本国債に多い組合せ)

2012年度の利払日は2012/4/23(月)、2012/10/22(月)となる

2012/4/21~2012/10/21の間の売買の際の経過利息や、
2012/10/22の利息を日割りで計算する場合は、
2012/4/21~2012/10/21の期間の実日数を片端、年日数は365日で計算する
(2012/10/22に売買した場合は、次の利息期間2012/10/21~2013/3/21で考えるので、片端なら経過日数1日)